複数のBluetoothデバイスを使って動作が不安定になればclass1のBluetoothアダプターを使って解決

以前、BUFFALO製のBluetoothアダプター(BSBT4D09BK(class2))でステレオヘッドセット(BUFFAL製のBSHSBE19BK)やM.O.U.S.9(Mad Catz製マウス)、キーボード(Logicool製Illuminated Keyboard k810)など複数のBluetoothデバイスを同時接続させて使用した際、特にマウスの動作が不安定になった。使用したOSはWindows8.1でCSR Harmony Wireless Software Stackをインストール。ポインターを動かせば遅延し、遅延するためにカクカク飛ぶように動作する症状が出た。もちろん同時接続によって音楽の音飛びも気になったのだが、これらが通信の帯域を奪い合っているのではないかと色々考えるに至った。

そこで、SANWA SUPPLY製のBluetoothアダプター(MM-BTUD43)を購入。こちらは通信出力がclass1で、理論値での通信距離は100メートル、そして通信速度は3Mbps。class2のBSBT4D09BKの通信距離は最大25メートルなのだが、その四倍にあたる。とりあえず、購入後Windows8.1のUSBに接続するもののWindows8.1標準のBluetoothスタックは使えないようだ。次いで製品に同梱されていたCSR Harmony Wireless Software Stackをインストール。

まずM.O.U.S.9をペアリングすると、とりあえずつながった。しかしボタン割り当てのプロファイルは読み込めず、デバイスマネージャーから強制的にM.O.U.S.9のドライバをインストールした。手順はこうだ。まずデバイスマネージャーでHID準拠マウスのプロパティという項目を見つける。PCによっては二つほどあるので右クリック→プロパティー→全般タブを選択し、製造元が「Microsoft」で「場所0(ペアリングを繰り返すことで他の数字になっていることもある。)」となっているデバイスマネージャーの「HID準拠マウス」を選ぶ。そして「ドライバー」タブを選択し、「ドライバーの更新」をクリック。「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアーを検索する」を選択し、「コンピューター上のデバイスドライバーを一覧から選択します」を選択し、「互換性のあるハードウェアを表示」の横にあるチェックを外す。すると、左側の欄に幾つか選択項目が出るので、「Mad Cats」を選択。そして右側の欄に「Mad catz M.O.U.S.9 Wireless Mous(HID)」という項目(ドライバーバーション名になっている場合もある)が出るので、それを選択。下の「次へ」をクリックすると、「ドライバーの更新警告」が出るので、「はい」を選択し、インストール。このドライバのインストールは一度目の再起動をするとなぜか無かったことになる。再起動後に再びドライバをインストールすれば安定した。(ただし、手順を踏んでもPCによってはこのマウスのドライバをインストールできない場合がある。)

残りの、ステレオヘッドセットとキーボードは順調にペアリングを経てつながった。そして音楽を聞きながら、マウスを普通に操作してみる。何の問題もない。ポインターの遅延もない。そこで今度はSANWA SUPPLY製のBluetoothアダプターをマウスやキーボードから少し離れた位置にあるPCのUSBに接続。そこで初めて動作が不安定になる。

結論

と、ここまでくれば結論が見えてきた。やはり通信出力の問題だ。つまりclass1なのか、class2なのか、ということなのだろう。基本的に、複数のBluetoothデバイスを使って動作が不安定になるのであれば、class1のBluetoothアダプターを使えば解決するということになる。

ちなみに、使用するBluetoothアダプターによっては、CSR Harmony Wireless Software StackをインストールするとM.O.U.S.9のボタン割り当てのデフォルトプロファイルを読み込めない時がある。これはWindows起動時から立ち上がった直後までにマウスを動かすか、マウスのいずれかのボタンを押すことで回避できるようだ。面倒であれば、Windowsのタスクスケジューラなどを使ってプロファイルを自動で読み込むように設定する方法もあるし、そもそもM.O.U.S.9だけその付属レシーバーで分離してしまうのも良いだろう。一手間踏んでもいいのなら、タスクにM.O.U.S.9のアイコンを常に表示させるようにして、必要な時にその都度、右クリックでプロファイルを読み込むのも良いだろう。ただ、MM-BTUD43を使えばこの問題は今のところ回避できてるようだ。

その他、CSRをインストールするとどうやら、高音質のaptxに対応する一方で、Windows標準のBluetoothスタックで使える簡易グラフィックイコライザー的な機能を持つ「音の明瞭化」というタブが消える。つまり、「音の明瞭化」の機能が利用できない。