キャッシュメモリ

キャッシュメモリ(cache memory)とは、CPUメインメモリ間において処理の遅れを防ぐために設けられた一時的な記憶をする装置のこと。

コンピュータでは、人間から指示された命令をまずCPU(プロセッサ)で処理する。そこからキャッシュメモリを通して、メインメモリを通り、ハードディスク(HDD/SSD)という流れでアクセスがつながる。

以前は、メインメモリとハードディスク間において前者が机に置いたよく読む本、後者が本棚として例えられた。CPUが何かを要求した時に、いきなり本棚へ探しに行くのではなく、よく使う本を並べた机の上から取り出したほうが処理が速い、という考え方の例えである。

時代と共にプロセッサは進化し、その内部にキャッシュメモリを持つようになった。レジスタがいつの時代から生まれたのかは知らないが、これと共に一次や二次、三次、四次というキャッシュの概念が生まれて、上に述べた構図は様変わりした。つまり、キャッシュメモリが机に置いたよく読む本で、メインメモリが本棚という構図を作り出した訳である。

ちなみにキャッシュメモリには、SRAMが使われている。DRAMに対する用語であり、こちらは電荷を与えることでデータを記録し、また時間と共に電荷が消失するため、リフレッシュと呼ばれる更新作業が必要なタイプである。一方、SRAMでは、このリフレッシュ作業は不要である。そのため、消費電力は非常に低くなっており、DRAMなどに比較すると処理も早くなる。いずれもRAMの一種。

ただし、このキャッシュメモリのSRAMは、HDDなどに比較すると容量が非常に小さくなっており、値段もお高い。そのためか、プロセッサから近いところから一次キャッシュメモリ、二次キャッシュメモリといった具合に小分けして搭載されているケースが多い。

キャッシュメモリの意味を簡潔に説明すると

CPUに近いところに設置される高速の記憶装置のこと。