M.O.U.S.9付属レシーバーと他のBluetoothアダプター
Mad CatzのM.O.U.S.9。二年に渡って使ってきたが、非常に使い勝手が良い。合計12個のボタンのうち、10個に好きな機能を割り当てることが可能。しかもアプリケーション毎に設定できるため、10個という制限があるもののアプリ単位では、かなりのプロファイルを設定することが可能。またマウスの長さは調整できるため、横幅がフィットすれば一般的な手の大きさの範囲なら問題なく使えるだろう。ボタンの位置も慣れれば苦にならない。指先から若干離れている部分のボタンは多少押しにくいが、これはどんなマウスでもほとんど同じことが言える。ということで機能と操作感でいえば、私的にかつてのどんなマウスよりも使いやすく感じる。
ペアリング
ただ一つ気になるのは、ペアリング。レシーバーを使えば一度認識させたパソコンはレシーバーを挿入する手間はあるものの差し込むだけで認識する。しかし他のPCやタブレットでM.O.U.S.9を使おうとしたり、一旦他のPCなどで使って再び元のPCで使おうとすれば、再度ペアリング若しくは認識させなければならない。また、パソコンやタブレットに搭載されているBluetoothや他社製のBluetoothアダプターにペアリングさせれば、リセットして再認識させなければ元のPCで付属のレシーバーは使えなくなっている。
新たに購入したM.O.U.S.9
そこでもう一個、M.O.U.S.9を購入してみた。レシーバーの使い回しができたらと淡い期待を抱いての購買意欲だ。結果はやはり使い回しができなかった。つまり、一度ペアリングすると、パソコンが変わっても、付属のレシーバーが変わっても、どちらか一方が変われば認識できないようになっている。仕組みが分かっている人にとったら当たり前のことなのかも知れないが、何となく試さずにはいられなかったのでレビューしてみた。
他のPC(M.O.U.S.9)でのボタンの割り当ての共有
ちなみに、ペアリングの件では再認識させなければならないので手間なのだが、プロファイル(ボタンの割り当て)自体は一度設定したものを他のM.O.U.S.9でも使いまわせるので非常にラク。マウスが変わればプロファイルも一から作成しなければならないのかと懸念していたが、何の問題も無い。(懸念理由は同社の他のマウス製品であるRAT5だとプロファイルの設定が全く違うから)もちろん一度設定したプロファイルを別のパソコンにコピーしてもそのまま使用できる。つまり、プロファイルはパソコンが変わってもM.O.U.S.9自体が変わっても共有して使用できるということだ。レシーバーは共有できないので今後、マルチペアリングに対応した製品を期待したい。
付属レシーバーを他のBluetoothアダプターに変更
M.O.U.S.9付属のレシーバーを敢えて使わない、若しくはBluetooth4.0に対応してないパソコン、或いはBluetoothそのものを搭載していないパソコンでは、Bluetoothアダプターを使うという方法がある。当方ではBluetoothに対応してないパソコンにBUFFALO製のBSBT4D09BKを使用している。ボタン割り当てのプロファイルを全て使うのであれば、「CSR Harmony Wireless Software Strack」をインストールし、「デバイスマネージャー」から「マウスとほかのポインティングデバイス」→M.O.U.S.9で使われている「HID準拠マウス」を選択し、ドライバを強制的にMad Catzのモデルに変更しなければ動作しない。ただ、ステレオヘッドセットやキーボードなど複数のBluetoothデバイスを同時に使用すると、M.O.U.S.9の動作が鈍くなる。パソコン本体の電力供給が問題なのかBluetoothアダプターの仕様なのか、使いにくいのであれば、M.O.U.S.9付属のレシーバーを使うと良いだろう。あと、パソコンの機種によってはMad Catzモデルのドライバを強制的にインストールできないケースもある。その場合も諦めて付属レシーバーを使うと良いだろう。
電池の寿命
省電力に関しては、公式発表で一年とある。さすがBluetooth4.0の省電力モード。ただ、実生活の中で安価に購入できるアルカリ電池では、頻繁に使うと一ヶ月ほど。その代り電源のON/OFFは全く意識していない。気が向けがスイッチを切るという感じで使っている。適当であるが故、一ヶ月から二ヶ月弱も持てば私的には十分である。電池の寿命が気になるのであれば、長持ちしそうなメーカーと種類を選べばよいだろう。使う電池の種類によっては寿命がかなり異なるようだ。